12月19日から12月25日までのメタレポートが発表されました。

先週一週間のデータは一体どうなっているのか見ていきたいと思います。

今回、超越ウィッチとエイラ回復ビショップが多数というよくわからない結果が出ました。
いつもは御旗ロイヤルか疾走ビショップが主流ですし、このランク帯で複雑なデッキを使う必要はあまり無いように思います。

疾走ビショップとミッドレンジロイヤルのしのぎあいが最後まで続きました。
マスター帯でのみ多かった超越ウィッチも、今はこのランクでも多く見かけます。

ミッドレンジロイヤル、超越ウィッチのあとに疾走ビショップが戻ってきていますが、それほど大きな変化はありません。

ついにアグロエルフがミッドレンジロイヤルに対し5割以上の勝率を出しました。
実はミッドロイヤル、高ランク帯においては先々週の時点でテンポエルフに対しても後れを取り始めており、エルフの高速化の前に倒される寸前です。
エルフの中では、手札充実を捨ててフェアリーブリンガーを取り入れた速攻型のタイプが増えており、まだまだ底の知れない部分を見せつけてくれました。
ミッドロイヤルの勝率は一気に落ちており、もはやこればかりで稼げるものでもなくなっています。
使用数も超越ウィッチに負けてしまいました。
もう少し早くこの流れが来ていれば、環境はもう一段階動いたのではないかなと思います。

ミッドレンジロイヤルの下に、超越ウィッチ、疾走ビショップ、冥府エルフ。
比率としては先々週とほぼ変わらず、ミッドロイヤルが逃げ切った形になりました。
環境が回っていれば、次はまたエルフが覇者となっていたかもしれません。

各クラスの内訳をみる前に今回は、ダークネス・エボルヴ実装後の環境がどう移り変わってきたか振り返ってみたいと思います。

実装以前はアグロネクロが最大勢力を誇っており、安定感で勝るミッドロイヤルと趣味的に使う人の多い超越ウィッチ、当時から強かった冥府エルフが続く形となっておりました。
ビショップは最小勢力であり、次の環境を支配すると予想していた人はほとんどいませんでした。

9月
ダークネス・エボルヴ実装直後は、なんだかわからないうちに勝てるアグロヴァンプが一躍勢力を伸ばしました。
しかし、冥府エルフに代わりテンポエルフが主流になると、守護に滅法弱い点を突かれて出鼻をくじかれます。

10月
テンポエルフに続いて出てきたのは、疾走ビショップとエイラ回復ビショップです。
疾走ビショップはガルラの強さが知れ渡っており、当時から高い完成度を誇るデッキでした。
エイラとセラフの同時使用はまだ試みられておらず、あまりのインパクトに使う人は多いものの、エイラはまだネタの域を出ていませんでした。

これらの成立に押され、アグロネクロ、ミッドロイヤル、冥府エルフの使用者は減少します。
ミッドロイヤルはまだ十分勝てていたのですが、以前の高すぎた勝率を取り戻すため他職に散っていった印象があります。
冥府エルフは調整に時間のかかるデッキであるため、新カードを取り込むのに手間取ってテンポエルフに後れを取りました。
アグロネクロは新パックでの強化があまりに乏しく、使用率の高いデッキにあまり勝てないという根本的な問題から衰退してしまいました。

この後、疾走ビショップ、テンポエルフを頂点とした環境が始まります。
疾走ビショップと超越ウィッチに有利なアグロヴァンプも一定の地位を築きました。

テンポエルフの長所を取り入れ始めた冥府エルフはだいぶ復権したものの、ミッドロイヤルとアグロネクロは落ち目のままでした。
かたや、疾走ビショップ、アグロヴァンプに、追加カードで強化された御旗ロイヤルが加わったアグロ勢力。
かたや、冥府エルフ、超越ウィッチにエイラ回復ビショップを加えたコントロール勢力。
ミッドレンジはテンポエルフしかいないというのが当時の環境でした。

ビショップとエルフしか見かけなかった時期です。

11月
表面上は10月と同じような環境のままですが、ミッドレンジロイヤルが増え始めたのはこの頃です。
そもそも、前環境ほど高い勝率が出なくなったために使われなくなったミッドロイヤルでしたが、5割を切ったわけではありません。

この時期になると、他のどの職もたいして勝率は高くなくなっています。
戦況は拮抗しており、使用率上位が動く気配はない。そして、その上位陣に安定して勝てているデッキがある。

人が集中するには十分な理由でしょう。

12月
飽和状態までミッドロイヤルが増え続けました。

もう少し時間があればアグロエルフが環境を動かしてくれたかもしれませんが、シャドウバースの環境変化はかなり遅い方です。
10月は丸々ビショップとエルフが支配していますし、11月中旬以降はなかなか対抗策が出ないままミッドロイヤルが増え続けています。

小さな範囲ではともかく、全体を巻き込んでぐるぐるメタが回るということはあまりないのかもしれません。

新パック実装後にどの職が有利になるか、予想を交えて書いていこうと思います。

最終的にどの職が強くなる弱くなるという話はされ尽くしていますし、筆者にそこまでの先見の明はありませんので、ここでは、実装直後数日間での超短期的な、けれど実用的と思われる予想を。

予想の前提として、新環境になると、ファンデッキが増えます。
それも、色々なカードを使った全対応の欲張りコントロール寄りデッキです。
特殊勝利が3種類もあるシャドウバースにおいて、これは自殺行為なのですが、超越超越冥府冥府セラフセラフで使い手がゲンナリするまではしばらく時間がかかります。

勝つことではなく色々やることが目的ですので、新カードは強い弱いにかかわらず、積極的に使われます。
なので、新パックに多く含まれているAoE、特に敵全体に2ダメージを与えるカードが乱用されると思われます。

ファンデッキを使う層はあまり勝率を気にしませんが、誰に苦戦したかは気にします。
例えば、アグロヴァンプに6ターンで轢き殺されてもそれほど問題だとは感じませんが、高スタッツを並べたエイラ回復ビショップに12ターンかけて殴り殺された場合、対策を練ろうと考えます。
勝率よりも、「不利であった時間」がいかに長いかが重視されます。
ヘイトが向く、とでも表現すればいいでしょうか。ですので、アグロへの対策が比較的遅れ気味になるだろうと思われます。

上記を踏まえて、ミッドレンジロイヤルにとって新環境の数日間が有利か不利か考えますと、かなり割を食う部類なのではないかと思えてきます。

そもそも、現時点でのミッドロイヤルは天下を取っていると言っても過言ではありませんので、新環境でも多くの人が遭遇し、とりあえずの仮想敵として対策を立てます。
そして、手っ取り早い対策であるAoEが乱れ飛ぶことは想像に難くありません。
6ターン目に全体2ダメージを受けることがミッドロイヤルにとってどれほどの痛手か、説明するまでもないでしょう。

最終的に強いか弱いかを決めるのはカードパワーですが、最初の混乱期には勝率無視で色々なカードが試されすぎてよくわからないことになります。
少なくとも環境初期において、ミッドロイヤルは苦しい戦いを強いられるのではないかと思います。

御旗ロイヤルは、低体力フォロワーが多いものの、6ターン目に場が一掃されてもある程度の火力を持つ疾走持ちフィニッシャーを出すことができます。
アグロデッキであることも有利なポイントですので、少なくとも初期の間はかなり戦えるのではないかと思います。

コントロールロイヤルは、どちらかというとファンデッキが模索される側ですね。
勝率がそれほど変わるとは思えませんが、数自体は増えると思います。

疾走ビショップは、アミュレットの中から疾走フォロワーが出ますので、AoEの影響を受けにくい部類です。
体力の高いフォロワーも多いため、安定感があります。
現状でも高い完成度を誇るデッキですので、環境初期の本命はやはりこれではないかと思います。

エイラ回復ビショップは、AoEの影響は受けにくいのですが、試合時間が長い上に勝つ時は圧勝ですので、ヘイトが集中します。
遭遇したらとにかく倒そうと、勝率無視で対策を練る人は多いでしょう。あまり好転するとは思えません。

エイラセラフビショップも同じくAoEの影響は受けにくい方です。加えて、特殊勝利という強みもあります。
コントロールデッキが増えたなら、刈り取るのはたやすいでしょう。かなり有利です。

AoEが使用される6ターン目は、ティア展開のために多くのフォロワーが並んでいたり、シンシアが進化してフェアリーを産んでいたりと危険なタイミングです。
リザを使えば何とでもなりますが、それは前述のような強力な展開がしにくくなることを意味します。

ミッドロイヤルほどではないにしても、新カードを取り入れた戦術が確立するまで、各種エルフもそれなりに不利な立場に立たされるのではないかと思います。
特に、フォロワー補充が苦手なアグロエルフには辛いところでしょう。

コントロールデッキが少しでも増えれば、問答無用で超越ウィッチは有利になります。
有力なアグロデッキが台頭すればまた狩られる側になるかも知れませんが、数日は狩る側に回ると思っていいでしょう。

秘術ウィッチの立場は、今とあまり変わらないのではないかなと思います。

新パックが出てすぐは新カードのドロシーを採用したアグロウィッチやテンポウィッチが増えると予想されます。
このデッキタイプが環境にどう影響していくかは始まってみないとわかりませんが、安定して回せるテンプレが出来たら猛威を振るいそうな気はします。

新環境初期での対抗馬はこれでしょう。

よくわからないうちに轢き殺すのはお家芸ですので、環境自体がよくわからない段階では活躍が見込めます。
三日天下を狙えます。

AoEを食らえば文字通り壊滅ですが、そもそも6ターン目までに大勢が決していなければどうせ敗北ですので問題になりません。
勝率が5割を超えていれば上等です。試合速度が違うのですから、他の倍戦って勝ちを稼ぎましょう。

コントロールヴァンパイアは、ファンデッキで使用される側という感じがします。
勝率にかかわらず、恐らく増加するでしょう。

フェイスドラゴンは、展開が速いのですが場のフォロワーがいなくなると補充が難しく、AoEには滅法弱くなっています。
フォルテが出れば盤面の有利不利など問題ではありませんが、常に引けるとも限りません。
アグロ職の中では、あまり有利とはいえない部類だと思います。

ランプドラゴン、疾走ランプドラゴンは、大型フォロワーが出てからが本番ですので、少なくともAoEの影響はあまり受けません。
また、コントロールデッキが増えるということは有利な要素でもありますので、かなり勝ちは狙えると思います。

これまでオチとして扱ってきたネクロマンサーですが、今回は真面目に。

アグロネクロは、序盤にライフを削るのが得意なのはもちろんですが、フィニッシャーとしてファントムハウルやカースドソルジャーを擁します。
これらは、場にフォロワーがいなくても100%の威力を発揮できる強力なカードであり、AoEをものともしません。
そもそも墓場の概念やラストワードを多く持つネクロにとって、消滅以外の全体除去でフォロワーがいなくなるのは他職ほどのマイナスではありません。
スカルビーストが死ねばハウルでゴーストが2匹出るのです。

問題は、現在の環境に天敵であるビショップやロイヤルが多すぎることです。
ロイヤルはともかくビショップが減る要素は多くありませんので、多少立場は向上するものの、劇的な変化には新戦術の開発を期待するしかないのではないかと思います。

ミッドレンジネクロは、耐久力の高いフォロワーを多く持ちますので、AoEには強い方です。
もちろん、墓地の概念もあります。
ただ、相変わらずビショップに弱いため、いきなり楽になったりはしないのではないかと思います。

ミッドロイヤル、エイラ回復ビショップ、各種エルフ、フェイスドラゴンが不利気味に、御旗ロイヤル、疾走ビショップ、エイラセラフ、超越ウィッチ、アグロヴァンプ、ランプ系ドラゴン、アグロネクロ辺りが有利気味になると予想されます。
あくまで環境序盤の話ですが。

数の変化については想像もつきませんが、ミッドロイヤル多数のまま始まり、段々数を減らしていくのではないかと思います。

初日～三日間くらいは勝ちにこだわる人が少なく、新カードを使った新しいデッキを開発する人が増えそうです。
色々なデッキタイプが入り混じってちょっとしたお祭りみたいになるのと思いますので、私も楽しみたいと思います。

来週の1/2のメタレポートはあまり需要がなさそうなのでお休みさせていただきます。
また翌週の1/9から新環境のレポートを書いていきますので、よろしくお願いいたします。